第6章 不安は、あなたの弱さではなかった
(16の場面で行う、心の構造の“答え合わせ”)
ここまで見てきたように、私たちの内側には
紙粘土の自分・張りぼての自分・ナビゲーターの自分
という三つの存在があり、それぞれが微妙な距離を保ちながら、同時に働いています。
私たちは普段、この三つを分けて意識することはほとんどありません。
けれど実際には、
・どれが前に出て
・どれが引き
・どれが指示を出しているか
その力関係のわずかなズレが、
「自信が持てない」
「不安が消えない」
「楽しさが深く染み込まない」
といった、言葉にしづらい違和感を生み出しています。
大切なのは、これらが
心の弱さでも、性格の欠陥でもない
ということです。
それは、三つの自分の位置関係と動きが生み出すきわめて構造的な現象にすぎません。
この章では、第1章で例示した
日常の中で多くの人が経験しやすい16の場面をもう一度取り上げ、
三つの自分のモデルを使って、丁寧に“答え合わせ”をしていきます。
ただし、16個すべてを同じ濃度で扱うと、理解よりも疲れが先に来てしまいます。
そのため構成は、
・最初の3つは、土台としてじっくり
・中盤は、テンポよく構造を確認し
・最後の3つで、少し深い力学に触れる
という流れにしています。
ここに出てくる16の場面について、「いくつ当てはまるか」を数える必要はありません。
ひとつでも「これだ」と感じるものがあれば、それで十分です。
まずは、もっとも土台になりやすい
3つの「自信の揺れ」から見ていきましょう。
次回から、具体的な“答え合わせ”が始まります。

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